【PLOTTER TOKYO訪問記】“未来の思考”はもう手の中にある。ならば——お前はここに何が書ける?

PLOTTER TOKYO訪問記のアイキャッチ画像。“未来の思考は手の中にある。ならば、お前はここに何が書ける?”というキャッチコピーとPLOTTERの真鍮プレート、THINK INK NOWのロゴを配置したデザイン画像 ノート・手帳
【PLOTTER TOKYO訪問記】未来の思考に触れる一日。その革と紙が語りかけてくる問い ──「ならば、お前はここに何が書ける?」

直感を信じて向かった“PLOTTER TOKYO”

人は時に、言葉よりも先に「行かねばならない場所」を察知することがあります。

PLOTTER TOKYOへ向かったこの日も、まさにそれでした。2冊目のバイブルサイズが欲しい──そんな表面的な理由を越えて、どこかで“未来の思考に触れに行く”という感覚が、背中を押していたのだと思います。

そんな心持ちのまま、竹尾 見本帖本店で裁断を依頼していたバイブルサイズの「風光」を受け取る。白の静謐さに触れた瞬間、紙と手帳がこの日のうちに一本の線でつながる予感がありました。

紙の繊細な緊張感を握りしめ、僕はそのまま神宮前へと向かいました。紙と手帳──ふたつの道具が、今日ひとつの“未来の思考”を形づくるのだと、どこかで分かっていたのです。

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竹尾<風光>をテーマにしたnoteは近日公開します。
🔗“書く”は光を帯びる──竹尾〈風光〉で始まる新しいノート時間”


店に足を踏み入れた瞬間の“緊張感と温度”

曇り空の日、エントランスに掲げられた真鍮のプレートが放つわずかな輝き。その一歩手前で、すでにPLOTTERの世界観は始まっていました。

PLOTTER TOKYO のエントランス。ガラス越しに整然と並ぶ多くの手帳が見える。
静かな気配をまとった、裏原宿にあるPLOTTER TOKYOのエントランス。
PLOTTER TOKYO のエントランスに掲げられた真鍮プレート。静かな気品を感じる入口の佇まい。
PLOTTER TOKYO のエントランスに掲げられた真鍮プレート。このブランドが放つ世界観は、扉に手をかける前から始まっている。

扉を開けた瞬間に感じたのは、驚くほど整った空気。物量に頼らず、過剰な演出もない。ただ、すべての道具が「そこにあるべき位置」に収まっている。雑味のない、美しい緊張をたたえた空間でした。

PLOTTER TOKYO 店内の様子。整然と配置された革と紙の道具が並ぶ。
PLOTTER TOKYO 店内写真①。ひとつひとつが「あるべき位置」に置かれた空間。入り口から差し込む光とのコントラストもいい。
PLOTTERの手帳やリフィルが展示された店内ディスプレイ。
PLOTTER TOKYO 店内写真②。PLOTTERの手帳やリフィルが展示された店内ディスプレイ。まるでギャラリーに佇むかのうような道具たち。

温度は冷たさではなく、凛とした集中。アトリエのようであり、ギャラリーのようでもある。写真に映る暖色のトーンが、この場所に漂う“気配”をそのまま写し取っているようです。

紙・革・金具──PLOTTERに宿る“物語”

棚に並ぶ手帳は、単なる文具ではありません。紙にも革にも金具にも、それぞれが歩んできた時間が宿り、道具である前に“物語を持った存在”として立っています。

棚に並ぶPLOTTERのバイブルサイズ手帳カバー。革の表情が静かに際立つ。
棚に並ぶPLOTTERのバイブルサイズ手帳カバー。革・紙・金具。素材の奥に”プロダクトに込めた哲学”が透けて見える。

PLOTTERの手帳は、紙を挟めばノートになり、革を纏えば道具になる──それだけでは終わらない。そこには「ここから始まる物語の一部になる覚悟」がある。紙・革・金具が、未来の時間に寄り添う準備を整えて、静かに佇んでいました。

なぜネイビーを選んだのか──思考に深く潜るための色

ネイビーは控えめでありながら、深さでは群を抜く色です。黒ほど硬くなく、茶ほど柔らかくもない。静かな重力を持ち、思考を深く沈めるように支えてくれる。

ネイビーのPLOTTERバイブルサイズ手帳カバー。深く沈むような色味。
ネイビーのPLOTTERバイブルサイズ手帳カバー。思考を深く潜らせるための色とは?──ネイビーしかない。

今回求めていたのは、ただ使いやすい手帳ではなく、これからの思考の深度を支える“器”でした。ネイビーの静謐な佇まいが、その役割を果たすと直感したのです。

スタッフとの対話が教えてくれた、“迎えるという行為”

対応してくださったスタッフの眼差しには、単なる接客を超えた「道具を送り出す責任」が宿っていました。用途や背景を丁寧に聞き取り、必要な情報だけを過不足なく返してくださる。

そこで気づいたのは、“買う場とは、商品を迎える場である”ということ。商品を語るのではなく、ユーザーの未来の時間に寄り添う姿勢こそ、ブランドの思想が現れる瞬間です。

思わず「PLOTTERさんとお仕事をご一緒したいですね」と口にしたのは、半分冗談ではなく、本心からでした。

開封して分かる静謐な美しさ

帰宅後、包みを開いた瞬間に広がったのは、店内で感じた緊張が静かにほどけていくような感覚でした。革の温度、リングの光、紙の白──それぞれが調和し、道具としての存在感を放っています。

開封したPLOTTERバイブルサイズバインダー ネイビー。革とリング、リフィルが調和した美しい構成。
開封したPLOTTERバイブルサイズバインダー ネイビー。その瞬間に広がる静かな”緊張感”と”品格”。

とくに最初の一枚をめくる瞬間は格別です。まだ何も書かれていないのに、すでに無限の可能性を秘めている。道具がこちらの覚悟をそっと試してくるような、美しい緊張がありました。

THINK INK NOW × PLOTTER──世界観の共鳴

THINK INK NOW が追ってきたのは、「書くことで未来をひらく」という営みです。PLOTTERは、その思想を“物として”具現化しているブランドだと強く感じました。

紙と筆記具、そして思考。その三者の関係性を深めることを美学として掲げてきた点で、両者は驚くほど共鳴しています。今回の訪問はTHINK INK NOW と PLOTTERの間に、目には見えない”虹”が架かるような象徴的な体験でした。

購入したPLOTTERアクセサリーリフィルの構成カット。
購入したPLOTTERアクセサリーリフィルの構成カット。ブランドとプロダクトフィロソフィーがシンクロする瞬間。

おわりに──「お前はここに何を書く?」

深夜、開封を終えリフィルを眺めていると、ふと手帳が囁いたような気がしました。

「さて、お前はここに何を書く?」 「いや──お前はここに何が書ける?」

リフィルを前にして書き出しを待つPLOTTERバイブルサイズ。
今回購入した、ネイビーのPLOTTERバイブルサイズへ最初に書き出した言葉 ー「さて、お前はここに何を書くのだ?」と手帳のささやきが聞こえた。

広がった思考領域をどう使うかは、自分次第。道具が投げてくる問いは、そのまま人生の問いでもある。でもここにはまだ未来は書かれていません。ですがその未来を受け止めるための“器”を、今日たしかに手に入れました。

机上に置かれたPLOTTERバイブルサイズバインダー。未来の思考を受け止める“器”。
机上に置かれたネイビーのPLOTTERバイブルサイズバインダー。未来を書く器はととのった。

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