はじめに
1月29日。脱衣所でふと浮かんだ言葉を「プロッターM5」に殴り書きした。

「ブログネタ」「納得感」「プロッターM5 インサイトの稚魚」「しらすうなぎ」
そのときは記事にするつもりはなかった。ただ、忘れたくなかっただけだ。この感覚が深まったきっかけは『センスのよい考えには、「型」がある』(佐藤真木・阿佐見綾香著/サンマーク出版)を読んだことだった。
本書は、違和感や小さな気づきこそがインサイトの種になると語る。僕がM5に書き留めていたものは、まさにそれだったのだ。
アイデアは考えているときには来ない
不思議なことに、発想は机に向かっているときにはなかなか生まれない。お風呂で頭を洗っているとき、コーヒーを飲んでいるとき、ぼんやりしている時間。
そんな“書く気がない瞬間”に限って、いい言葉が浮かぶ。
問題はそのとき人は、メモを取りたくないということだ。だから多くのアイデアは、そのまま消えていく。
僕はそれが惜しくて、キーワードだけでも残すようにしている。完成形でなくていい。「種」さえ保存できれば、「稚魚」さえ捕獲すれば、いくらでもあとから育てられる。
プロッターM5は思考のログになる
去年の3月から、プロッターM5にアイデアを書き溜めてきた。この画像が全メモをストックしたファイルである。

振り返ると、面白い傾向がある。メモが少ない月は、仕事が忙しかったり、何かに悩んでいたりする。逆にメモが増える時期は、発信も活発だ。
思考量と発信量は、きれいにシンクロしている。M5は単なるメモ帳ではなく、僕の思考のログになっている。そこには、そのときの心の状態まで記録されているように感じる。
異なるアイデアがつながる場所
さらに面白いのは、ジャンルの違うメモ同士が、ある日ふと結びつくことだ。文具の話と書評の気づき、アート体験とブログ構造。
バラバラに見えた点が、時間をおいて線になる。
その接続は、ゼロから考え直すことで生まれるのではない。ストックがあるからこそ起きる。
プロッターM5は、僕にとって思考の培養器であり、アイデア同士を出会わせる装置でもある。
おわりに
アイデアは突然生まれる。しかし、それが育つかどうかは保存できるかにかかっている。
本を読み、違和感を覚え、その気づきをメモする。そして時間をかけて熟成させる。
プロッターM5は、僕にとって思考の体温計のような存在だ。

書く気がない瞬間に生まれた言葉を、未来へ手渡すための、小さな装置である。
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