思考の解像度を高める最適解──パイロット キャップレスを選ぶ理由

パイロット キャップレスとキャップレス・デシモが並んだアイキャッチ画像。「高精細な思考を、瞬時に描き出す。」というキャッチコピーとTHINK INK NOWロゴが表示されている。 万年筆・ボールペン
高精細な思考を、瞬時に描き出す─THINK INK NOWによるPilotキャップレスレビューのアイキャッチ。

「ノックしてすぐ書ける万年筆」

それだけ聞けば、どこかカジュアルで簡易な印象を受けるかもしれません。けれど、パイロット「キャップレス」は違います。瞬時に書き出せるスピードと、18金ペン先が生むなめらかな書き味。その両立によって、僕の”思考の解像度”は一段上がりました。

高精細な思考を、瞬時に描き出す。──キャップレスは、まさにそのための最適解です。

この記事では、キャップレスシリーズの中でも特におすすめしたい「デシモ」に焦点をあてつつ、その魅力を5つの視点からレビューします。

キャップレスとは?──ノック式という革新

キャップレスは、パイロットが1963年に発表した世界初のノック式万年筆。現在ではスタンダードモデル・デシモ・フェルモなどのバリエーションが存在し、特に「デシモ」は軽量で携帯性に優れているため、日常使いに最適とされています。

ノックするだけでペン先が出て、書き終わればもう一度ノックして収納。 普通の万年筆とは違いキャップを開ける動作を省略。これが「思考を逃さない」ことにおいて決定的な違いを生みます。

デザイン──都市生活に馴染む機能美

キャップレスは一見するとボールペンのような見た目ですが、そのデザインには徹底した合理性が宿っています。

特にデシモはスリムで軽量。手帳に差しても嵩張らず、胸ポケットにもスマートに収まります。クリップがグリップ部分にあるため最初は違和感がありますが、慣れると「握る位置が定まる」という利点にもなり得ます。

キャップレスとキャップレスデシモを上から見た比較写真。
上:キャップレス・デシモ(シルバー)/下:キャップレス(オレンジ×パール:ステーショナリーステーション 2024 限定カラー)。デシモの方がスリムで軽量。携帯性に優れる。

ステータス──信頼できる“パイロットブランド”

日本製万年筆の中でも、パイロットは圧倒的な安定感を誇ります。高級ラインの「カスタムURUSHI」や「カスタム745」にも通じる丁寧な作りと、信頼性の高いアフターサポート。

ビジネスシーンで使っていても違和感のない”ブランド力”は、キャップレスにも確かに受け継がれています。

書き味──このサイズで18金。しなやかで、柔らかい

キャップレス最大の魅力は、このサイズ感で18金ペン先が搭載されている点です。

金ペンならではの書き味を味わえる。「F・EF」ともにノートへの筆記には問題なし。インクフローの点でなめらかさは「F」が優勢。一方の「EF」はややサリサリとしたフィーリング。

手帳のウィークリー欄に書くことを想定すると「EF」の方がハンドリングしやすい。大きな字でメモであれば「F」の滑らかなフィーリングが適しています。

キャップレス(内蔵型ペン先)/右:カスタムURUSHI(#30大型ペン先)。コンパクトながら18金の柔らかさは健在。
キャップレスとカスタムURUSHIのペン先比較写真。18金ペン先の大きさの違いがわかる。キャップレスのペン先は、カスタムURUSHIの1/5の大きさながら18金ニブはしなやかな書き味。
キャップレスF/下:デシモEF。書き味はどちらも柔らかく、用途に応じて太さを選べる
キャップレスFとデシモEFの筆記比較。「あいうえお」と「THINK INK NOW」の文字。

携帯性──立ったままでも書ける、外出時の相棒

キャップを外す手間が不要なノック式の強みは、フィールドでこそ発揮されます。

展示会・取材・電車の中・立ったままのメモ取り……。

「書くまでの手間を省略を出来る」からこそ、思考の断片を逃さず拾える。手帳や外出時のメモ用として、キャップレスは他の追随を許さない存在です。

キャップレスとキャップレスデシモを上から見た比較写真。
ペンケースに収めるとこのサイズ感。どちらもスマートに携帯可能だが、長時間筆記にはデシモが快適。

利便性──日常使いを支える万年筆

インクカートリッジ・コンバーターの両方に対応し、清掃や管理も比較的簡単。ペンケースから取り出してすぐ使える利便性、書き味、携帯性。そのすべてが高水準でバランスしています。

「特別なときだけ使う」のではなく「毎日使える万年筆」。それがキャップレスです。

高精細な思考を、瞬時に表現するために。

パイロット キャップレス・デシモは、書くことを日常的に行うすべての人にとって、強力な相棒になるでしょう。

キャップレスは、構えずに書ける。けれど、決して軽くはない。 その筆致には、18金ペン先ならではのしなやかさと、パイロットの誠実なものづくりが宿っています。

考えることが好きな人にこそ──この万年筆を届けたいと思います。

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