「WordPressを自動化」
「AIに記事を書かせて」
「アフィリエイトで稼ぐ」
そんな夢のような話を、最近また見かけるようになった。SNSでもYouTubeでも、さも“誰でもできる”かのように語られているが──結論から言おう。
そんなブログ現実には存在しない。
いや、正確にいうと技術的に作ることはできる。しかし「読まれる」「稼げる」「Googleに評価される」──この三拍子が揃うかといえば、ほとんどが夢物語に過ぎない。
ではなぜそうであるかを、詳しく語ってみようじゃないか。
“勉強したくない人向け”のビジネスモデル?
よくあるのが「勉強したくない人向けに、AIで自動化して稼ぐ方法を教えます」というセールス。けれど、これは明らかにおかしい。なぜなら、勉強したくない人に再現できるビジネスモデルなど、この世に存在しないからだ。
検索エンジン対策(SEO)、WordPressの運営、広告の仕組み、商品紹介の導線設計──こうした知識を一切学ばずに、成果を出すのは不可能に近い。
「コピペで稼げる」「ChatGPTに記事を書かせればOK」──そうやって楽をして得ようとする人たちこそ、もっとも騙されやすい。
Googleはバカじゃない
AIで自動生成した記事を量産すれば、Google検索で上位表示できる──本当にそうだろうか?
現在のGoogleは、**Helpful Content Update(HCU)**を含む一連のアップデートで、「誰が、どんな体験にもとづいて書いたか」を重視するようになっている。AI記事かどうかを見抜く能力も、年々進化している。
もし仮に、AI記事だけで作ったサイトが一時的に上位表示されても、それは長続きしない。Googleにとって一番大切なのは「ユーザーが求めている情報を、信頼できる形で届けること」だからだ。
つまり、AIで量産したコンテンツは、Googleの価値観そのものを毀損する行為に他ならない。Googleはもっと怒っていいと思う。
読者も、見抜いている
もうひとつ忘れてはいけないのが、読者のリテラシーも進化しているという事実だ。
「これ、AIが書いた記事だな」と気づかれるような文章には、心が通っていない。少し読めばわかる。共感できない。役に立たない。次からは読みに来ない。
結果として、PVも上がらないし、リンクも踏まれない。アフィリエイト収益どころか、ブログ自体がゴーストタウンになっていく。
書くことは、“積み上げ”でしか価値を生まない
僕がここまで厳しく言うのは「AIを使うな」と言いたいわけじゃない。 実際、僕自身も構成やヒントを得るためにGPTを使うことはある。けれど、それはあくまで”補助輪”であって、“駆動エンジン”ではない**。
書くというのは、感性を研ぎ澄ませ、言葉を磨き抜き、思考をフル稼働させて、積み上げる行為だ。
それを「効率化」だけで代替しようとする姿勢そのものが、読者とGoogleの両方から見放される最大の理由なのだと思う。
自動で稼げる時代ではなく「信頼されて選ばれる」時代へ
僕らが生きているのは、情報洪水の時代だ。その中で「この人の書いた記事だから読みたい」と思ってもらえることこそが、最大の価値になる。
信頼は、時間がかかる。でも、そのぶん資産になり得る。誰かの検索結果の先に、自分の言葉が届く。その積み重ねが、やがてブログを仕事に変えてくれる。
焦らず急がず、一語一句を丁寧に書いていきましょう。
「書く道に王道なし」
自動化の幻想に惑わされず、これこそあなたの「進むべき道」ですよ。
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