アドセンス合格のためのサイトは作らないー思想が先。収益は、あと。

アドセンス合格のためのサイトは作らない|思想が先。収益は、あと。 Think & Market
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なぜ「アドセンス合格」が目的になってしまうのか?

ネットで「ブログ 始め方」と検索をすると「アドセンス(Google AdSense)に合格する方法」とタイトルの付けられた多くの記事を見かける。

Google AdSenseとは?
Googleが提供する広告配信サービスで、サイト運営者が自身のページに広告を表示し、そのクリックや表示回数に応じて収益を得られる仕組み。ブログ初心者にも広く使われており、“アドセンス合格”は一つの目標とされがち。

けれど、いつから“合格”が目的になってしまったのだろう。あくまで広告は「サイト運営の収益化手段の一つ」にすぎない。にもかかわらず、アドセンスに受かることが“ゴール”とされる空気に、僕はずっと違和感を抱いていた。


僕がサイトを作る理由は“届けたい思想”があるから

僕にとってブログとは、単なる情報発信の手段ではない。それは、心の奥にある思想や違和感を形にして、“言葉”として誰かに届ける営みだ。

日常で感じた矛盾、社会への問い、自分自身への確認──それらを記録していく中で、ブログは僕の「もう一つのノート」になっていった。

だから、収益よりもまず“言葉”を信じたい。どんなにPVが伸びなくても、たったひとりでも「読んでよかった」と感じてくれたら、それで十分だと思える。

発信には方向性がある。その軸がなければ、読者の心は動かないし、自分自身もすぐにぶれてしまう。

そして、その軸と相反するようなノイズ──つまり、意図しない広告表示が入り込んでくることがあるなら、僕は迷わずそれを排除する。

「収益化」よりも、「伝える」という姿勢を守ること。それが、僕がサイトを続ける理由だ。


アドセンスが“読者体験”を壊す場合がある

実は、過去運営していたサイトで、一度アドセンスを導入したことがある。

「アドセンスに合格した!」というのは正直に嬉しかったし、それと「せっかくなら少しでも収益が出ればいいな」と思っていた。

けれど、実際に表示される広告の内容やタイミングに、すぐに違和感を覚えた。ページの読み込みが遅くなり、レイアウトが微妙に崩れ、スマホでは広告の誤タップが頻発。

そうなると、読者は僕の書いた文章に集中できない。文章の間に差し込まれる見出し風の広告。突然挿入される派手なバナー。それらはまるで「思想」と「ビジネス」が激しくぶつかり合っているように感じられた。僕は”広告収入”という名前のもとに、自分のサイトの「空気感」が壊れていくのを感じ取ってしまったのだ。

それでも我慢して続ける選択肢もあったかもしれない。でも、僕はそこでハッキリと決めた。

伝えたいことがあるなら、まずはその“伝わり方”を大事にしようと。

言葉の純度を落としてまで稼ぎたいとは思わなかった。それが、僕の答えだった。


「合格」よりも「共感」──それが僕の軸

アドセンスの審査に合格したからといって、そのサイトが読まれているとは限らない。むしろ”合格”という肩書きだけで満足し、肝心の中身が空っぽというサイトも少なくない感じがする。

一方で、広告がなくても、静かに誰かの心に寄り添い、信頼されているブログはたくさんある。僕が目指したいのは、そちら側だ。

数万人に読まれることよりも、数人に深く刺さる言葉を書きたい。

「この人の発信なら読んでみたい」──そう思ってもらえる関係を、一つひとつ丁寧に育てていきたい。

PVよりも、共感。スピードよりも、継続。評価よりも、信頼。

それが、僕のブログの軸だ。


ブログは“育てる”もの──結果として得るものにすぎない

ブログは「作る」ものではなく、「育てる」ものだと僕は思っている。すぐに成果が出なくてもいい。日々の積み重ねの中で、少しずつ芽が出て、根が張っていく。そんな育ち方が好きだ。

即席で稼げるノウハウより、自分の中にある言葉を育てていく過程に価値がある。だから僕は、アドセンスに合格するためのサイトは作らない。

その代わりに、思想を持ち、言葉を耕し、読者との対話を大切にしながら、一歩ずつ進んでいく。

届けたい思想がある。信じる発信がある。

そしてそれが、いつか多くの読者の心に届くと確信している。


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