THINK INK NOW Books #001
はじめに
「頑張る」ことが正義のように扱われ、成果よりも“やっている感”が評価される職場は少なくありません。特に日本の会社では、長時間労働や無言の同調圧力が、働く人の心と生活を静かに蝕みます。
そんな日常に一石を投じるのが、まひろ著『ぼくは今日も定時で帰る。』です。ライトノベル風の文体ながら、会社という装置に潜む“思考停止”を見事に切り取る一冊。読むほどに「あれっ?これはボク(ワタシ)の話だよ!」と胸の奥で何かが疼きます。
この記事では、THINK INK NOW視点から、
①どんな本なのか
②誰の役に立つのか
③最も大切なメッセージは何か
を、読者の実生活に落とし込める形で整理します。
本書の概要
本書は、会社の理不尽・暗黙の圧力・“察する文化”の中でもがく主人公が、いかに「自分の時間」「自分の人生」を取り戻していくかを描いた物語です。
・残業=美徳
・忙しさ=能力
・言われていないけど察して動け
・依頼は“断らない”のが礼儀
そんな空気の中でも、主人公は少しずつ「自分の軸」を取り戻していきます。大げさに見えるかもしれませんが、これは多くのビジネスパーソンが、日々向き合っている葛藤そのものです。
読者ターゲット
この本が最も刺さるのは以下の人たちです。
• 職場の空気に振り回されがちな人
•「察して動け」の文化がしんどい人
• 自分の時間が奪われていると感じる人
• 頑張りすぎてしまう気質の人
• 他人に巻き込まれやすく断るのが苦手な人
特に、真面目さゆえに「仕事を抱えすぎてしまう」タイプの読者には、強烈に効く内容です。
印象に残った言葉
読書とは著者との対話です。noteでも申し上げましたが、この本にはそれを越えた共感(=ラポール)を生む力がある。しかしそれには、自分の心をととのえなければなりません。
心がととのうと、他者との関係も発展する。しかし、“良好な関係を作ること” = “相手に振り回されること” ではありません。むしろ逆で、自分の軸がないほど、他者との関係は不安定になる。
安定的な人間関係の基本は「他人と適切な距離感を保つ=どこで一線を引くか」ではないでしょうか。その判断こそが、自分が自分であるための「自己領域」を決めるのです。
THINK INK NOW視点の考察──“頑張らない”は思考停止ではない
私はこの本を「頑張らない=逃げる」ではなく、“頑張る場所の再定義”を促す本だと捉えています。無理と分かっていても、メンタルが崩壊するまで頑張るのは「努力が目的化してしまう」。この一点に集約します。そのためにも、このような「問い」を立ててみてはいかがでしょうか。
• 何のために頑張るのか?努力するのか?
• その努力は自分の人生にリターンを生むのか?
• その仕事は“継続的に価値を生み続けるもの”なのか?
問いを持てない者は、他者のテンションに呑まれ、境界線を失ってしまう。搾取されないための唯一の技法は「主体的に考える」という、もっとも静かで断固たる反抗なのです。
具体的には、
・主体的に考え、自分と対話する
・主体的に考え、他人との距離感を保つ
・主体的に考え、努力と消耗の境界線を見極める
この本は、主人公に映し出される自分との対話から、主体的に思考する気づきを得るための一冊です。さあ、あなたもぜひ手に取ってみませんか?
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